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マイクロチップ型電気泳動装置を活用した新しい微生物分類・定量化法の開発

分野
食品製造、食品衛生、公衆衛生、リサイクル
キーワード
同定・定量法、微生物相解析
工学部 生命環境科学科

教授 渡邊 克二

研究概要

 これまでは塩基配列によってしかできなかった遺伝子の類縁性検索が、制限酵素切断長データからもできるようになった。塩基配列は純粋分離した遺伝子しか解読できなかったが、制限酵素切断長データは遺伝子が混在した状態でも読み取ることができるため、本方法により純粋分離や遺伝子クローニングせずに微生物の同定が可能となった。微生物数の定量に用いられてきた最確数法と本法とを組み合わせることで、試料に含まれる微生物群集の各々の微生物の同定と定量する新しい方法が完成した。

 現在、島津製作所が開発したマイクロチップ電気泳動システム(MultiNA)で得られた制限酵素切断長データを取り込み、類縁性解析~最確数計算、個別の遺伝子数を効率的に計算するシステムを開発し、試料に含まれる微生物群の質と量を簡便に把握できる技術として普及できないか検討している。

利点・特徴
  • 本方法により簡便に、定量・同定ができるようになった
  • データ取得が簡単で、低価格・迅速に試料中の主要微生物相を把握できる
  • 本システムを自動化されたマイクロチップ電気泳動システム(MCE-202) MultiNAのデータ処理システムとして利用できるように改良できれば、検査業務での汎用システムとしての運用が可能である
    (MultiNAのデータ解析用アプリケーションソフトとして市販化を検討中)
応用分野
  • 乳酸菌などの有用微生物を含む健康食品や微生物資材の微生物成分表示法としての利用
  • 試料中の一般細菌などが正確に同定・定量できるため、高精度の衛生指標としての利用
  • 醸造などの発酵食品製造業で製造工程の微生物管理指標としての利用
  • 生物系廃棄物のリサイクル工程で、堆肥化過程などの微生物管理指標としての利用
  • 種々の廃水処理システムの微生物管理指標としての利用
特許情報
  • 特許第3431135号(2003年登録)
    「遺伝子の類縁性検索方法及び遺伝子の類縁性検索システム」
    ※制限酵素切断長多型分類方法などに関する15項目の基本特許)
  • 米国特許第7,006,924号(2006年登録)
    「Method and system for searching for relationships between base sequences in genes」

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